プロセスエンジニア
T.N.

卒業専攻・学科:物質化学専攻

分子シミュレーションを使って、
成膜メカニズムの解明や新規原料の選定を担当

就職活動をしている学生へのアドバイス

就職活動において最も重要なことは、自分がどのような社会人になりたいかをよく考え、就職活動の軸をしっかりと決めることだと思います。なりたい自分になれるか、やりたいことを実現できるかが社会人生活の充実につながりやすいからです。また、最初から受ける企業を絞るのではなく、視野を広く持って多くの業種・職種の人の話を聞いて会社を選んでいくと良いと思います。

入社のきっかけ

自分の就職活動の軸は、世界を舞台に働けること、最先端の技術開発に携われること、化学の知見・経験をよく生かせることの3つでした。大学の専攻は化学でしたが、化学メーカーに限定せず、さまざまな業界を調べていくうちに、グローバルな分野で常に高い技術革新が求められる半導体業界に興味を持ちました。半導体業界の中でも、半導体製造装置における成膜装置は化学的な側面も多く、一方で当社には化学系出身の技術者が少ないという話を聞き、自分がこの会社で活躍できるチャンスがあると考え入社しました。

現在の仕事内容

シミュレーションを活用したプロセス開発を行っています。具体的には、分子シミュレーション(量子化学計算、第一原理計算)などを用いて反応メカニズムの解明、新規原料ガスや半導体材料の探索などを行っており、理論的なアプローチで開発に携わっています。デバイスの微細化、高集積化が進む中でプロセス開発は高難易度化しており、開発において実験的なアプローチだけでなく、理論的なアプローチも重要になっています。プロセスエンジニアが開発で困っていることに対して、その現象を解明し改善案を提言しています。また、社内の分子シミュレーション技術のさらなる向上をめざして大学との協業も積極的に推進しており、現在は大学の社会人博士課程にも在籍しています。企業での研究開発はビジネス視点とアカデミック視点の両方が重要であり、両者の視点で業務に深く携わることができて大変魅力的な仕事だと感じています。

仕事の魅力

誰も正解が分からない未知の現象の解明に取り組めることです。ナノレベルの現象を扱うため、そのメカニズム解明は大変困難を極めます。一方で、自分が考案したメカニズムが実験事象を論理立てて矛盾なく説明でき、さらにそれが新しいプロセス技術の提案に結びつけることができた時、技術者として大きな喜びを感じます。もし自分が考案した技術が量産プロセスまで結びついた場合、最終的には世界中で使用される半導体デバイスに貢献できることになるので、やりがいのある仕事だと感じています。

もう一つの魅力は、数多くの技術者、研究者と関われることです。社内で多くのプロセス相談を受けるので、多くのエンジニアと関わることになります。また、協業先では大学の先生方や学生と議論をしたり、お客様となるデバイスメーカーや原料ガスのケミカルメーカー、分析メーカー、シミュレーションメーカー、サーバーメーカーなど、多くの外部の方とのやり取りも必要です。幅広い知識も身に付けることができ、自身の技術者としての成長につながる事に魅力を感じます。

成長を実感したこと

入社後の経験が成長につながったと感じています。入社当時は半導体業界の高成長が続いており、生産の対応のため新入社員は2年半程の期間、製造現場や装置の搬入・セットアップの現場に配置されました。ジョブマッチング制度での採用を経て現在の部門に配属されましたが、本来とは違う業務を長期間行うことになり、同期含め戸惑いが多かったです。ただ、メーカーはモノを作ってお客様に設置し使用してもらうことが直接的な利益につながります。実際に装置の製造に携わり、海外の顧客先に長期間出張し、半導体工場で自分たちの装置が実際にどのように使用されているかを見ることができ大変貴重な経験だったと思います。

仕事後または休日の過ごし方

平日は遅くまで残業することもあるので、あまり時間が無いのが正直なところです。休日に関しては、大学の博士後期課程に在籍しているため、研究に関する勉強や論文の作成などに取り組んでいます。また、趣味の釣りをしてリフレッシュすることもあります。

記事内容および社員の所属は取材当時のものです

ある日のスケジュール

  • 8:50

    出社

    メールチェック、昨日の勤怠管理、1日のスケジュール検討

  • 9:30

    シミュレーションの実行およびデータの解析

    シミュレーションの解析や実行を行う。社内で共有するために資料に分かりやすくまとめる

  • 11:00

    プロセスエンジニアとの打ち合わせ

    プロセスエンジニアの課題解決のために、実験データを良く議論し、どういったシミュレーションを行えば良いか検討

  • 12:30

    昼食(食堂)

  • 15:00

    共同研究先との打ち合わせ

    協業の進捗具合を報告し、ディスカッション。大学の先生方とのディスカッションになり、深く考察した上で議論する必要がある

  • 18:00

    シミュレーションの実行、およびデータの解析

  • 19:30

    退社

    退社前に、夜間にかけ捨てるシミュレーションを実行してから退社

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