プロセスエンジニア
A.K.

36歳の時に経験者採用で入社しました。それまでは、10年間ほど材料開発の研究業務を行ってきました。この経験を十分に生かせる業種、かつ材料の測定、分析、解析に携わることができる企業を探している時、当社の採用担当者から声をかけていただきました。これまで自分の手で行ってきた実験や測定の経験、各種専門家との議論によって得た知識、海外との交流など自身の経験を惜しみなく発揮できると感じ、入社を決めました。富山県にはまったく馴染みがなかったのですが、採用担当者からお聞きした行政の支援や会社の雰囲気から、生活に不安はないと思ったのも大きなきっかけです。

プロセス開発に必要な各種物理分析の測定、解析業務を行うグループのマネジメントをしています。このグループでは、社内のプロセスエンジニアから依頼される分析の対応だけでなく、各種分析の手法や、データ解釈の相談を受けています。ほかにも各種測定機の運営管理や、測定原理や測定技術の教育も実施しています。こういった分析に関するアドバイスやお悩み相談だけでなく、社内でのプロセス開発に特化した新しい分析手法の開発も並行して行っています。社内の全てのプロセスグループと連携し、NAND、DRAM、Logicそれぞれのデバイスに対応できるよう、分析手法を広げています。視覚的に判断できる観察技術と、スペクトルや数値による定量的に評価できる測定技術を組み合わせた総合的な分析手法にも取り組み、多角的観点からプロセスエンジニアと協力し合い、同じ目線でプロセス開発を支えています。

プロセス開発を支えていると実感できる点に、最大の魅力があります。

プロセスエンジニアたちが提案した成膜条件によってでき上がった膜の状態がどうであるのか、評価できる手段が測定機による分析・解析です。半導体の構造がますます微細化され複雑になっていくに伴い、私たち測定機グループに対しても、より高度な分析・解析手法が求められるようになっています。課題に応じて、まずは測定機グループ内で専門的知識を持ち寄って議論し、意見をまとめます。その後、測定機グループの見解を持ってプロセスグループと議論することで、着実に課題を解決していくこの連携プレーは、お互いの業務に敬意を示し合えるやりがいのある開発業務になっています。

プロセスエンジニアが長年困っていた分析手法を提案し、それがお客様への報告データとして採用された時に、自分たちのグループの成長を感じます。測定手法の選択から測定条件の決定、得られたデータの解釈などを多角的に検討し、立案した内容がプロセスエンジニアによって実践されていく経験は、次の課題克服時の自信につながっています。

仕事が終わると、小学生の子どもと一日どんなことがあったか話をしています。ランドセルの中は信じられないほどぐちゃぐちゃで、なぜか片足だけの靴が入っていたり、失くしたと言っていた消しゴムをいきなり大量に持って帰ってきたりして、しょっちゅう楽しいハプニングがあります。夕食時に「ママ大好きよ。今日もお仕事お疲れ様！」とジュースで乾杯してくれることが毎日の癒しです。